賞の概要についてはPart1で説明しているのでそちらをご覧下さい。
<オススメのグラミー受賞曲・アルバム Part1>
今回は1989年から遡って1979年までのグラミー賞主要4部門の歴代受賞作品の中から抜粋して紹介します。
◇1987年
●最優秀アルバム賞(Album of the Year)
アーティスト:U2(ユー・ツー)
受賞アルバム:The Joshua Tree
アイルランド出身で世界的なUKロックバンド。
アイリッシュらしい情緒性の高いサウンドで、アルバムのタイトルは旧約聖書の登場人物モーゼの後継者ヨシュア記から付けられています。
宗教的で荘厳な作品でありながら、宗教を超えた愛を感じさせ、米英の他、多くの国々で1位に輝いたロック史に残る傑作です。
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◇1985年
●最優秀レコード賞(Record of the Year)
アーティスト:U.S.A For Africa(USA・フォー・アフリカ)
受賞アルバム:We Are The World
アフリカの貧困の救済を目的に結成されたチャリティープロジェクトで、主旨に賛同した様々な大物アーティストが参加しています。
前年、イギリスのミュージシャンらが同主旨で曲をヒットさせた「バンド・エイド」に触発されて立ち上がったプロジェクトですが、
さらに幅広いジャンルのアーティストが参加した上、曲はマイケル・ジャクソンとライオネル・リッチーの共作ということもあって、よりソウルフルかつエンターテイメント性が強くなっていると思います。
タイトル曲「We Are the World」のサビで全員で合唱する部分は圧巻で、鳥肌が立つほどの迫力です。
その後、特に日本でアーティストがチャリティー曲を作る際、この曲の影響が強く見られ、小室哲哉が主催したプロジェクトTK presents こねっとの「YOU ARE THE ONE」や、
地雷撲滅チャリティーキャンペーンで坂本隆一を中心として結成されたプロジェクトN.M.L.の「ZERO LANDMINE」など、曲調などはっきり意識していることが感じられる曲も少なくありません。
・主な参加アーティストは(ヴォーカル、歌唱順)、
Lionel Richie(ライオネル・リッチー)/
Stevie Wonder(スティーヴィー・ワンダー)/
Paul Simon(ポール・サイモン)/
Kenny Rogers(ケニー・ロジャース)/
James Ingram(ジェームス・イングラム)/
Tina Turner(ティナ・ターナー)
Billy Joel(ビリー・ジョエル)
Michael Jackson(マイケル・ジャクソン)/
Diana Ross(ダイアナ・ロス)/
Dionne Warwick(ディオンヌ・ワーウィック)/
Willie Nelson(ウイリー・ネルソン)
Al Jarreau(アル・ジャロウ)/
Bruce Springsteen(ブルース・スプリングスティーン)
Kenny Loggins(ケニー・ロギンス)/
Steve Perry(スティーブ・ペリー)/
Daryl Hall(ダリル・ホール)/
Huey Lewis(ヒューイ・ルイス)/
Cyndi Lauper(シンディ・ローパー)/
Kim Carnes(キム・カーンズ)/
Bob Dylan(ボブ・ディラン)/
Ray Charles(レイ・チャールズ)/
James Ingram(ジェームス・イングラム)。
プロデューサーはクインシー・ジューンズで、その他多数のミュージシャンが参加しています。
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●最優秀新人賞(Best New Artist)
受賞アーティスト:Sade(シャーデー)
アルバム:Promise(これは受賞後発表の2ndアルバム。)
ジャズをコンテンポラリーな大人のポップスに消化したサウンドが魅力の女性ヴォーカルSade Aduを中心としたイギリスのバンド。
限りなく無駄を省いて落ち着いたサウンドとセクシーでミステリアスなヴォーカルが聴き所で、都会的で洗練されたクールな曲達は決して派手さはありませんが、今でもオンリーワンな存在感を持っています。
大人な気分を十二分に堪能できます。


◇1984年
●最優秀新人賞(Best New Artist)
受賞アーティスト:Cyndi Lauper(シンディ・ローパー)
アルバム:She's So Unusual
ど派手化粧と奇抜なファッションでインパクトを与えながらも、見た目だけのアイドルでは無く、様々な曲調の楽曲を歌いこなしてしまうポップス女性歌手。
元気でポップなサウンドで貧しかった境遇を笑い飛ばすかのような強さと、様々な苦労を知っているからこその優しさを感じさせてくれるバラードまで併せ持っていて、幅広い表現力が魅力です。
このデビューアルバムの収録曲「タイム・アフター・タイム」はマイルス・デイヴィスをはじめ、日本のアーティストをも含む様々なアーティストにカバーされているスタンダードバラード曲となっている名曲です。


◇1983年
●最優秀レコード賞(Record of the Year)
●最優秀アルバム賞(Album of the Year)
アーティスト:Michael Jackson(マイケル・ジャクソン)
受賞曲:Beat It (今夜はビート・イット)
受賞アルバム:Thriller
幼い頃には、モータウンレコードの看板グループの一つ、ジャクソン・ファイヴのリードボーカルとして活躍し、ソロになってからも、音楽家、エンターテイナーとして天才的才能を持った、黒人ロック・R&Bシンガー。
ここ何年も音楽以外の話題ばかり多いマイケルですが、この時代の彼の音楽はパワーが漲っています!
このアルバムは、なんと、1億枚以上も売り上げているモンスター中のモンスターアルバムで、プロデューサーのクインシー・ジョーンズらしい完成度の高いサウンドと歯切れの良いリズミカルなヴォーカルのマッチングがとてもカッコイイです。


●最優秀楽曲賞(Song of the Year)
アーティスト:The Police(ポリス)
受賞曲:Every Breath You Take (見つめていたい)
収録アルバム:Synchronicity(シンクロニシティー)
イギリスパンクシーンから生まれたイギリスのロックバンド。
当時のイギリスパンクバンド達は、楽器をやったことの無い若者達が自分の思想・主張や想いをぶちまけるスタイルがほとんとでしたが、彼らは違った。
それぞれが、プロとしての経験を持ち、確実な演奏力とクオリティの高い楽曲で勢いだけでない成熟度の高い音楽性で一線を画していました。
特にこの曲は様々なアーティストにカバーされ、時代を経てた今でも全く色褪せない名曲です。
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◇1981年
●最優秀アルバム賞(Album of the Year)
アーティスト:John Lennon and Yoko Ono (ジョン・レノン アンド オノ・ヨーコ)
受賞曲:Double Fantasy(ダブル・ファンタジー)
受賞アルバム:Thriller
精神疾患の患者に銃撃されたことにより、遺作となった作品です。
ジョンとヨーコの楽曲を半分ずつ収録。


◇1980年
●最優秀レコード賞(Record of the Year)
●最優秀アルバム賞(Album of the Year)
●最優秀楽曲賞(Song of the Year)
●最優秀新人賞(Best New Artist)
受賞アーティスト:Christopher Cross(クリストファー・クロス)
受賞楽曲:Sailing(セイリング)
受賞アルバム:Christopher Cross (南から来た男)
アメリカのAORを代表するシンガーソングライター。
グラミー創設の1958年から現在までのグラミー賞の歴史の中で、唯一、主要4部門を独占したアーティストです。 (2002年にノラ・ジョーンズ作品が4部門受賞していますが、厳密に一人の名前で4部門独占はクリストファー・クロス一人だけです。)
サウンドは軽く(良い意味で。)聴きやすい楽曲が多く、ハイトーンでありながら、やわらかく甘い声が魅力です。
このアルバムはファーストであるとともにクリストファーの最高傑作で、デビューアルバムが自身の音楽ピークになってしまうとは、なんとも悲しいですが、そんなこととは関係なく、サウンドは洗練された爽やかな極上のポップスに仕上がっています。
Sailingなどは、シティーポップバラードの定番曲として今でも頻繁にラジオでオンエアーされたり、企画AORオムニバス盤の定番として、ほとんど必ず収録されてたりと、このアルバムはAORの入門としても最適でしょう。
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◇1979年
●最優秀レコード賞(Record of the Year)
●最優秀楽曲賞(Song of the Year)
受賞アーティスト:The Doobie Brothers(ドゥービー・ブラザーズ)
受賞楽曲:What A Fool Believes(ワット・ア・フール・ビリーヴス)
収録アルバム:Minute by Minute(ミニット・バイ・ミニット)
アメリカのウエストコーストロックバンド。
メンバーチェンジにより、バンド初期はエレキギターを核としたアメリカンロックサウンドで、後期はキーボードを生かしたAORサウンドと、ほとんど別のバンドと思えるほとの違いがあります。
音楽性が変わったことによって離れていったファンも多かったようですが、グラミー受賞となったのは後期AORサウンドの時期で、商業的にも成功しています。
正直、前期、後期のサウンドの優劣については、それぞれクオリティーが高く、全くサウンドの方向性が違うので、どちらのほうが良かは人それぞれの好みでしょう。
逆に言えば、これほど幅広い音楽性を持っていて、認められ、成功しているのはドゥービーくらいなものでしょう。
近年ではこの曲What A Fool Believesはマット・ビアンコのカバー盤が自動車のCMに使用されて耳にした人も多いと思います。
このアルバムは過渡期でもあったので、曲毎のサウンドの統一感がイマイチではありますが、それぞれの収録曲は良いのでオススメです。
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●最優秀新人賞(Best New Artist)
受賞アーティスト:Rickie Lee Jones(リッキー・リー・ジョーンズ)
アルバム:Rickie Lee Jones(浪漫)
中ブルース、ジャズ、フォークのを消化してウエストコーストのテイストにまとめたサウンドが特徴のシンガーソングライター。
当時の恋人トムウェイツに見出されデビュー。バックにはウエストコーストの一流ミュージシャン達が固め、アコースティックギターを主体とした曲が多く素朴ながらもクオリティーの高いサウンドにまとまっています。
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