売上が高いから受賞できるとは限らず、受賞作品は独自の審査基準で決められているようです。
クオリティーが高く、歴史に残る名盤・アーティストが多く受賞しているいて、数ある音楽の文化賞の中でも一番注目が集まる賞だと言えると思います。
作曲・編曲の参考になる名曲が多いので要チェックです。
グラミー賞主要4部門の歴代受賞作品の中から抜粋して紹介します。
◇2006年
●最優秀レコード賞(Record of the Year)
●最優秀アルバム賞(Album of the Year)
●最優秀楽曲賞(Song of the Year)
受賞アルバム:Taking the Long Way
受賞曲:Not Ready To Make Nice
アーティスト:Dixie Chicks(ディクシー・チックス)
カントリー/ポップスの女性シンガー3人組のグループ。
カントリーの曲・アーティストは、近年の日本ではあまりスポットライトが当たることが少ないと思いますが、アメリカでは非常にポピュラーなジャンルで、ヒットチャートにも良質なアーティストをたくさん出しています。
このアルバムはロック色が強く、カントリーを知らない人でも聴きやすいのでカントリー入門盤として最適です。
1,000万枚以上のセールス記録を持つ彼女らがようやく手にした受賞作品です。
<iTunes Storeで曲を無料試聴・ダウンロード(1曲150円〜):

※視聴・ダウンロードにはiTunesがインストールされている必要があります。


◇2005年
●最優秀新人賞(Best New Artist)
受賞アーティスト:John Legend(ジョン・レジェンド)
アルバム:Get Lifted(Best R&B Album受賞)
70年代のニューソウルサウンドを継承した正統派R&Bシンガー。
新人にして貫禄のある温かい声が魅力的。
ソングライターとしても素晴らしく、メロウなR&Bが好きな人には気に入るハズ。
「Save Room」のイントロを聴いただけで、胸にグッと来ます。
<iTunes Storeで曲を無料試聴・ダウンロード(1曲150円〜):

※視聴・ダウンロードにはiTunesがインストールされている必要があります。


◇2004年
●最優秀新人賞(Best New Artist)
受賞アーティスト:MAROON5(マルーン・ファイヴ)
アルバム:Songs about Jane
R&Bテイスト強いロックバンドで、ロックのダイナミズムをファンキーなグルーブで聴かせてくれます。
新人となってはいますが、結成から10年経てのデビューアルバム「Songs about Jane」が世界中でヒットしての新人賞受賞です。
彼らの曲はクラブでも人気があったりと、ロック以外のジャンルのファンも獲得しています。
アルバム「Songs about Jane」収録曲「She Will Be Loved」はノエビア、「Sunday Morning」はトヨタのCMで、TVでもおなじみの曲です。
<iTunes Storeで曲を無料試聴・ダウンロード(1曲150円〜):

※視聴・ダウンロードにはiTunesがインストールされている必要があります。


◇2003年
●最優秀新人賞(Best New Artist)
受賞アーティスト:Evanescence(エヴァネッセンス)
アルバム:Fallen
オルタナティヴでクラシカル、そしてヘヴィ。
女性ヴォーカル、エイミーの存在感と透明感のある声を男性メンバー達の演奏がガッシリと支えて、骨太さと繊細さを併せ持った個性になっています。
今まで在りそうで無かった、メロディアスでポップスファンにも聴きやすいヘヴィロックです。
こういったへヴィロックのメインストリームはLinkin Parkなど、男のモノって感じでしたが、エヴァネッセンスの登場によって、ヘヴィロックに女性ファンもかなり増えたことでしょう。
ゴシックなヴィジュアルが好きな方もきっと気に入るでしょう。


◇2002年
●最優秀レコード賞(Record of the Year)
●最優秀アルバム賞(Album of the Year)
●最優秀楽曲賞(Song of the Year)
●最優秀新人賞(Best New Artist)
受賞アーティスト:Norah Jones(ノラ・ジョーンズ)
受賞アルバム:Come Away With Me
受賞曲:Don't Know Why
当時デビューして間もない、23歳で、なんと主要4部門制覇してしまったジャズシンガー・ピアニスト。
ジャズをベースにフォーク、カントリーやソウル等のアメリカ発祥の音楽を取り入れた上質なポップスとしてまとめた作品です。
JTのCMで流れていた「Don't Know Why」で、和み・癒された人も多いでしょう。
<iTunes Storeで曲を無料試聴・ダウンロード(1曲150円〜):

※視聴・ダウンロードにはiTunesがインストールされている必要があります。


◇2000年
●最優秀アルバム賞(Album of the Year)
受賞アーティスト:Steely Dan(スティーリー・ダン)
受賞アルバム:Two Against Nature
その楽曲の完成度の高さで鉄壁のアンサンブルと言われていた、凄腕プロミュージシャン達もが認める、二人のソングライターによるロック/AOR/ジャズバンド。
もはや伝説に近かったこのバンドが20年を経て復活したアルバム。
最盛期の張り詰めたような緊張感のあるサウンドから、年齢を重ねて少しリラックスしたサウンドに変化しても、その完成度は変わっていません。
<iTunes Storeで曲を無料試聴・ダウンロード(1曲150円〜):

※視聴・ダウンロードにはiTunesがインストールされている必要があります。


◇1998年
●最優秀アルバム賞(Album of the Year)
●最優秀新人賞(Best New Artist)
受賞アーティスト:Lauryn Hill(ローリン・ヒル)
受賞アルバム:The Miseducation of Lauryn Hill
HIP HOPグループThe FugeesのボーカルでR&Bソロ女性シンガー、ソングライター。
The Fugeesのセカンドアルバムを1700万枚売上げ、その後ソロとして発表したアルバムで受賞。
HIP HOP系アーティストらしく強いメッセージが込められた楽曲を力強いラップとソウルフルなヴォーカルで聴かせてくれます。
ロックからの影響も強く、このアルバムではドアーズの名曲「ハートに火をつけて」をモチーフとした曲等も収録しています。
SonyのCMでも使用された、受賞の前年に出産した息子へ歌った曲「To Zion」は、まさに母性あふれた歌声で心が満たされていきます。
HipHopよりもR&B色のほうが強いのでラップが苦手な人にも聴きやすくなっています。
<iTunes Storeで曲を無料試聴・ダウンロード(1曲150円〜):

※視聴・ダウンロードにはiTunesがインストールされている必要があります。


◇1995年
●最優秀アルバム賞(Album of the Year)
●最優秀新人賞(Best New Artist)
受賞アーティスト:Alanis Morissette(アラニス・モリセット)
受賞アルバム:Jagged Little Pill
ロック/オルタナティヴ女性シンガー、ソングライター。
ブレイクビーツや静と動というニルヴァーナのダイナミズムを取り入れ、ドラマティックなオルタナティヴロックに仕上がっています。
その後、そのサウンドを継承しているアヴリル・ラヴィーンや、ミッシェル・ブランチらもヒットを出しています。
アラニスは歌い方が非常に個性的で、日本でも椎名林檎や矢井田瞳ら多くのアーティストがその影響を大きく受けています。
<iTunes Storeで曲を無料試聴・ダウンロード(1曲150円〜):

※視聴・ダウンロードにはiTunesがインストールされている必要があります。


●最優秀レコード賞(Record of the Year)
●最優秀楽曲賞(Song of the Year)
アーティスト:SEAL(シール)
受賞曲:Kiss From A Rose
アルバム:SEAL U
UKのR&Bシンガー。
「シルキー・ヴォイス」と称される、その艶のある、ちょっとハスキーでセクシーな声が魅力。
SEALの楽曲はUKソウルのアーティストらしく、ダンサンブルなクラブ・HOUSE系サウンドの要素もあり、米国のR&Bとは、また違った、都会的で洗練されたソウルの魅力があります。
グラミーを米国外のアーティストが受賞するのは難しい(少ない)のですが、このバラード曲「Kiss From A Rose」が映画「バットマン・フォーエヴァー」で使用されてヒットしたことが受賞へつながったのでしょう。
この作品をプロデュースした名プロデューサー、トレヴァー・ホーンと共に受賞しています。
<iTunes Storeで曲を無料試聴・ダウンロード(1曲150円〜):

※視聴・ダウンロードにはiTunesがインストールされている必要があります。


◇1994年
●最優秀レコード賞(Record of the Year)
●最優秀新人賞(Best New Artist)
受賞アーティスト:Sheryl Crow(シェリル・クロウ)
受賞曲:All I Wanna Do
アルバム:Tuesday Night Music Club
ブルース/カントリー/R&B等の要素を消化した泥臭さを持つ南部アメリカンロック系女性シンガー、ソングライター。
デビュー前にマイケル・ジャクソンや、エリック・クラプトンの作品への参加経験を持っており、その実力は折り紙済み。
泥臭さを持つとはいっても、特にこの受賞曲収録アルバムのサウンドはとても洗練されたポップスに仕上がっている。
その後はオルタナティヴロックの要素が強くなっていくが、ポップスとしてのクオリティーはこのアルバムがピカイチ。
LOVE PSYCHEDELICOなど、日本のアーティストにも強い影響を与えている。
<iTunes Storeで曲を無料試聴・ダウンロード(1曲150円〜):

※視聴・ダウンロードにはiTunesがインストールされている必要があります。


◇1992年
●最優秀レコード賞(Record of the Year)
●最優秀アルバム賞(Album of the Year)
●最優秀楽曲賞(Song of the Year)
受賞アーティスト:Eric Clapton(エリック・クラプトン)
受賞曲:Tears In Heaven
アルバム:Unplugged
その華麗なギタープレイから「スローハンド」というニックネームも持ち、ロックの3大ギタリストの一人として名前を挙げられる、ブルース/ロックのギタリスト、シンガー。
かつては伝説のバンド、ヤードバーズやクリームのメンバーで、ロック史に名を残す人物です。
MTV番組のスタジオライヴを収録したアルバムで、亡くなった自分の息子に贈った歌「Tears In Heaven 」は、人々の心に感動を与えてくれました。
ギタープレイが話の中心となることが多い彼ですが、渋いヴォーカルも聴きどころです。
<iTunes Storeで曲を無料試聴・ダウンロード(1曲150円〜):

※視聴・ダウンロードにはiTunesがインストールされている必要があります。


●最優秀新人賞(Best New Artist)
受賞アーティスト:Arrested Development(アレステッド・ディヴェロップメント)
アルバム:3 Years, 5 Months And 2 Days In The Life Of ...
HIP HOP/ファンク/ロック/ジャズをごった煮にし、アフリカのリズムを強く感じさせる個性的なサウンドのHIP HOPグループ。
それまでのHIP HOPとは違う独自の革命的なハイブリッドスタイルで、アフリカン・アメリカン達の黒人伝統回帰をメッセージをラップにしています。
そのダンサンブルサウンドは、HIP HOPのサウンドというより、90年代にイギリスを中心にブームとなったAcid Jazzに近いと思います。
ある意味、非常に90年代らしいサウンドですが、当時斬新だったスタイルは、今もその輝きを失っていません。
<iTunes Storeで曲を無料試聴・ダウンロード(1曲150円〜):

※視聴・ダウンロードにはiTunesがインストールされている必要があります。


◇1990年
●最優秀新人賞(Best New Artist)
受賞アーティスト:Mariah Carey(マライヤ・キャリー/マライア・キャリー)
アルバム:Emotions (これは受賞後の2ndアルバム。)
7オクターブの声域を持つと言われる実力派R&Bシンガー。
日本での人気は高く、1998年ベストアルバム『#1's』は約360万枚を売り上げ、日本の洋楽史上最高セールスを記録しています。
ディープなR6Bファンには物足りなさもあると思いますが、洗練された都会的なサウンドで、ポップスとしての完成度は非常に高い作品となっています。
ゴシップ記事などで、音楽以外の面で取り上げられることが多いのが残念ですが、初期の作品は特に、マライアのフレッシュなヴォーカルが生き生きしており、完成度の高いポップスとしてのコンテンポラリー・ブラック・ミュージックサウンドと洋楽をあまり聴かない日本人のポップスファン達をも納得させた分かりやすさが聴き所です。
<iTunes Storeで曲を無料試聴・ダウンロード(1曲150円〜):

※視聴・ダウンロードにはiTunesがインストールされている必要があります。


宅配DVDレンタルサービス【TSUTAYA DISCAS】
☆月額2,079円でDVD&CDが借り放題!!☆
★無料お試しキャンペーン実施中!!★

↓コメントする ご感想など、お気軽にどうぞっ ☆ヽ(▽⌒*)